サルでも分かる「5G」

5Gとは? 
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「5G」って言葉だけが先行していて、実際には「なんのこっちゃ?」という人も少なくないはず。 だからと言って、いまさら誰かにたずねるわけにもいかないし、恥ずかしいし・・・。 そんな人のために簡単にまとめます。 
 
 
 
まず「5G」ってなに? 
その答えは「第5世代」という意味です。 
Gは世代を意味するGenerationの頭文字を取っています。 
 
「はぁ?なんの第5世代?」 
移動通信システムのことで「スマホ」などの通信機器の進化の話。 
ではその歴史を簡単に。 
 
 
・「1G」アナログ携帯電話時代 
 
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今見ると信じられないくらいデカい「携帯電話」が登場したときは衝撃的でした。 
電話を持ち歩けるような時代が来るなんてドラえもんの世界の話で驚きしかありません。第1世代は携帯電話の誕生期です。 
 
 
・「2G」デジタル化とデータ通信 
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デジタル無線による携帯電話システムが第2世代。 各種の情報提供やインターネットメールを携帯電話で使えるようになり、携帯データ通信の利用が一気に広がりました。 
 
 
・「3G」初の世界標準 
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1G同様、2Gも地域ごとに別々の技術で商用サービスが始まったので、当時の携帯電話は地域限定の携帯電話でした。 なので今のように、1台の携帯電話を持ち歩いて世界中で使うことはできませんでした。 
第3世代になってようやく「世界基準」の規格になり、なおかつ通信の急激な「高速化」が実施されたことにより スマホがどんどん普及し始めました。 
 
 
・「4G」スマホと高速化 
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2015年頃に第4世代移動通信システムとして登場した4Gは通信速度が最大1Gbpsと、3Gからさらに速度がパワーアップしました。 
現在、多くのスマートフォンに導入されている通信システムが4Gです。LTEとの違いなどありますが細かいことは、ここでは割愛します。 
 
 
昭和生まれの人であれば「携帯電話」の誕生から今の「スマホ」になるまでをリアルに体験してきたのです。 
 
今多くの人が持つ「スマホ」では言葉(テキスト)だけのやり取りでなく、画像、動画、ゲームなどあらゆるものがスマホの機能として 備わってきています。さらに高速化や接続範囲などもかなり広がってきて、生活にはなくてはならないものとなりつつあります。 では「5G」とは、より高速なスマホの快適さのこと? 
 
間違いではありませんが、そんなレベルじゃないくらいの変化の可能性を秘めているのです。 
 
 
「5G」の特徴 
★高速大容量通信 
★低遅延 
★同時多数接続 
この3大特徴と言われています。
 
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①高速大容量通信 
5Gの通信速度・通信容量は、4Gと比べ劇的に向上します。通信速度は4Gでは下りが最大1Gbps程度だったのに対し、5Gでは最大20Gbpsの通信速度が実現される予定(4Gの20倍!!) 
さらに通信容量は約1000倍近くまで増加します。 
 
②低遅延 
ただ速くなるだけではなく遅延の少ないデータ通信であることも5Gの特徴です。4Gの遅延が10msだったのに対し、5Gは1ms。データ遅延は10分の1まで改善されます。 今までならタイムラグがあったリアルタイムの動画配信も、ストレスなく映像や音声を楽しめるようになります。 
 
③同時多数接続 
5Gの同時接続台数は、4Gの100倍。1km内で端末100万台の同時接続が可能になるのです。 多くの人が集まるスタジアム内やイベント会場で「電波がつながりにくい」といったこともなくなります。多くのデジタル端末と接続できることは、 
その分膨大なデータ収集を可能に。 
例えば複数台のカメラを設置・接続することで、人の動きを監視し、従来は認識できなかった消費者の動向把握や、防犯対策にもつながります。 
 
 
もう一つの特徴
ここでもう一つ「5G」についての特徴を説明します。 
 
ここまでの話でなんとなーく「速くなるんでしょ?」と思っていただけていると思いますが 、ものすごく乱暴にザックリいうと 
 
「5Gって今まで使っていなかった電波を使う→だからめっちゃ速い!」
  って感じかと。 
 
 
そして「今までに使っていなかった電波」については、実は2種類の電波を合わせて「5G」と呼んでいます。 
Sub6(サブシックス) 
ミリ波 
 
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こちらの図が分かりやすいと思います。 
この2つの周波数帯を合わせて5Gというのですが「どうして2つなの?」 
それは 
 
【ミリ波のメリット】 
・超高速通信 
・超低遅延 
・多数同時接続 
 
【ミリ波のデメリット】 
・電波の届く範囲が狭い 
・障害物の影響を受けやすい(直進性が強く、回り込むことが出来ない) 
・まだ環境が整っていない 
 
 
【sub6 のメリット】 
・4G 技術の転用ができるため、電波を利用できる環境が速く整う 
・電波が広域まで届く 
・障害物の影響を受けにくい 
 
【sub6 のデメリット】 
・速度、同時接続において大きくミリ波に劣る 
 
これらのデメリットを補完するために 
もっとぶっちゃけて言うと「ミリ波」の整備を待ってたらいつになるかわからないので とりあえず「4G」よりは早くなるsub6でつないでおいて「ミリ波」の本格的稼働までの時間を稼ぐって感じ。 ちなみに先日発表された「iPhone12」はミリ波対応のものはアメリカ国内のみで、それ以外はsub6のみの対応です。 
 
 
前述の「5Gの3大特徴」ってほぼ「ミリ波」のことなんです(汗) このミリ波が完全に国内に行き渡るまでにはかなり時間がかかると言われています。 その点Sub6 であれば 2023 年~ 2025 年くらいまでに全国に普及されるのでは?と言われています。 
 
ただ今年の「コロナ禍」の影響で遅れてしまう可能性も無きにしろあらずです。とはいうもののsub6でも今の2~3倍速くなるって言われてますのでますます高速化が進むのは間違いありません。 
 
 
5Gって話をすると 
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・2時間の映画が数秒でダウンロードできる 
・車の完全自動運転化 
・ライブやスタジアムのVRなどを駆使した映像・・・ 
よく聞く話ではこんなことが出来るみたいってイメージだと思います。 
 
これだけでなく 
・スマート農業 
 
・ドローンの本格運用(宅配、乗用、エンターテイメントなど) 
 
・遠隔医療施設(診察も治療も手術も遠隔地から) 
 
・スマートショッピングタウン(現金のやり取りが無くなるかも) 
 
・遠隔操作での災害時の救出活動(二次災害の危険もなくスピーディーでボーダレスな対応) 
 
・危険な土木作業の遠隔無人化(山岳地の掘削やトンネル工事での不幸な事故が無くなる)
 
・工場のスマート化(人がロボットを操作するのではなく勝手に上手いことやってくれるかも)・・・ 
 
まだまだ思いもよらない新しいものがどんどん生まれてきます。 
 
そして今年経験したコロナのおかげで何となくわかったことが今までとは全く違った「働き方」もアリということ。 
 
働き方だけでなく「生き方」もがんじがらめに決めつけられたものなんてなく、自由に開放できるかもしれません。 まだもう少し時間はかかりそうですが、すぐそこまで新しい世界は来ています。 
 
 
少しは「5G」についてご理解いただけましたか